前回の記事では、悪い姿勢について書いてみました。
今回は、どう修正するかについて書いていきたいと思います。
修正に関しては、どのようにフォームが崩れているかによって変わってくるため「人によって方法は異なる」のが現実だと思いますが、それだと話が進まないので「僕がどう修正したか」という内容で書いていきます。
参考になるかならないかは人によると思いますので、注意してください。
気にするべきは「背骨のS字カーブが整った状態で動く」練習です。
とはいっても「背骨のS字カーブ」を意識するのは普通出来ないので、これを修正するためには背骨と直接つながっている部分を気にしてあげると少しわかりやすくなります。
つまり「頭部」「肋骨」「骨盤」です。
姿勢の作り方で個人的にやりやすいと思う方法を「頭部」「肋骨」「骨盤」の順で説明します。
初めに、椅子に座って膝が90度くらいになるようにします。
(この時に膝が開かないように。)
まず「頭部」。
これは比較的にわかりやすく、人中(鼻の下の溝あたり)を後ろに押す意識であごを引きます。
(わかりにくい場合は人差し指で鼻の下を後頭部方向に押さえながら顎を引てみてください。)
次に「肋骨」。
上記の「頭部」で書いた顎を引いた状態のまま、ゆっくり上を向くと胸が上がってきます。
この時に背中が反ってしまうと反り腰状態になるので、おなかに力を入れてお尻の穴を締めるように力を腹筋に入れ、腹圧を高めます。
(巻き肩がある人は肩の位置を肋骨の前ではなく横に持っていく意識をしながら行ってみてください。)
すると、胸部は上を向いたまま反り腰にならなくなります。
最後に「骨盤」。
上記の「頭部」「肋骨」で書いた姿勢をとると勝手に骨盤が立っているのがわかると思います。
試しにおなかの力を抜いてみてください。
「猫背」気味の人は背骨が丸まって骨盤が後継、
「反り腰」気味の人は背骨が反って骨盤が前継します。
この状態がわかったら、そのまま「頭部」「肋骨」「骨盤」の状態をキープしたまま腕を動かしてみてください。
しっかりキープできていれば、手をバンザイの位置までもっていったときに広背筋がストレッチする感覚があると思います。
キープできずに猫背になると、僧帽筋(肩こりするところ)が緊張するはずです。
慣れてきたら、立った状態でこの動作を練習します。
慣れないとかなり窮屈に感じると思います。
おそらくロボットみたいにぎこちない動きになるのではないでしょうか。
続けるうえで注意してほしいのは「正しい姿勢=楽な姿勢」ではないという意識を持って取り組むことです。
「自分にとって動きやすい体の動かしかた」
「自分にとって気持ち悪い体の動かしかた」
この感覚に頼って動いてしまうと非常に危険です。
正しいフォームや正しい姿勢を身に着けたうえでこの感覚に頼るのはいいのですが、
「ゆがんだ状態」や「崩れた姿勢」の状態で上記の感覚に合わせて動き続けると悪化します。
「ゆがんだ状態」や「崩れた姿勢」を長年の生活で身についてものなので、その姿勢での動きに慣れているはずです。
その状態での身体感覚は「ゆがんだ状態の、自分にとって動きやすい体の動かしかた」「崩れた姿勢の、自分にとって気持ち悪い体の動かしかた」となっていることを忘れてはいけないと思います。
とても難しいことですが、最終目標はこの「正しい姿勢を維持したまま登ること」です。
さらに「正しい姿勢を維持したまま生活すること」まで持っていけたら理想です。
京都笠置で岩の上に立ったらゴリラみたいな姿勢になったおじさん。
④に続く。
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